ムーシールドとは
2017.02.03
小児歯科には、受け口の症状で治療に訪れる患者さんが大勢いらっしゃいます。受け口とは上顎の歯が下顎の歯の裏側に隠れてしまう症状のことであり、反対咬合とも呼ばれます。この受け口を解消するために小児歯科で用いられる道具がムーシールドです。
ムーシールドは、マウスピースのような形の矯正装置であり、ムーシールドを口の中に入れて過ごすだけで受け口を改善させることができます。半年程度ムーシールドを使用することによって受け口を正常な状態にまで矯正することができますが、元の状態に戻ってしまわぬように、その後も一定の期間はムーシールドを使い続けることが一般的です。
ムーシールドは、お子さんが起きている時間に2時間程度、そして睡眠中にも使用することが推奨されています。
ムーシールドの使用をはじめとした、歯科においての治療を行わない限り、受け口が完治することはありません。受け口を放置しておくと、下顎だけが過剰に成長してしまったり、場合によっては発音がしにくくなり、発生に悪影響が生じることもあります。
そのため、お子さんに受け口の症状が見られた場合にはお近くの小児歯科で検査を行い、治療を受けさせることを強くおすすめします。ムーシールドを使用した受け口の治療は、3歳程度のお子さんから可能となっており、早期治療をすることによって大事に至る前に受け口を解消できます。